山鹿で巡る安藤建築と古代山城|X-T5春の撮影記録

FUJIFILM X-T5 XF16-55mm F2.8 R LM WR II 旅と風景

熊本県北部に位置する山鹿市は、菊鹿平野や温泉、古墳など歴史的な見どころが多い地域です。福岡市中心部から車で約1時間半、熊本市内からは約50分でアクセスできます。今回は2026年5月23日、春の山鹿を訪れ、安藤忠雄設計の博物館や山鹿灯籠、古代山城などを撮影してきました。使用機材はFUJIFILM X-T5とXF16-55mm F2.8 R LM WR IIです。

1. 熊本県立装飾古墳館

16mm f/2.8

📷 FUJIFILM X-T5 | XF16-55mm F2.8 R LM WR II | 16mm | f/2.8 | 1/3200s | ISO 160

岩原古墳群の一角に建つ熊本県立装飾古墳館は、1992年に開館した博物館です。装飾古墳とは、石室の内壁に彩色や彫刻が施された古墳のことを指します。設計を手がけたのは、プリツカー賞受賞者の建築家・安藤忠雄です。

建物はコンクリート打ち放しで、円形に開いた空間から空を見上げるアングルが撮れます。Pコン穴と呼ばれる規則的な点が壁面に並び、そこに差し込む直線的な影が画面を分割していました。実際に見ると、ミニマルな構成と光の取り込み方が独特で、撮影していて飽きませんでした。

16mm f/3.6

📷 FUJIFILM X-T5 | XF16-55mm F2.8 R LM WR II | 16mm | f/3.6 | 1/3800s | ISO 250

円形の開口を画面の右寄りに配置すると、コンクリート面の曲線と空のコントラストが整理されます。16mmの広角端を使い、晴天で青空がしっかり出る条件だったため、絞りを開け気味にしてもシャッタースピードで露出を調整できました。

FUJIFILM X-T5 XF16-55mm F2.8 R LM WR II
Processed with VSCO with hb2 preset

📷 FUJIFILM X-T5 | XF16-55mm F2.8 R LM WR II | 16mm | f/4.5 | 1/1600s | ISO 250

建物の外観は、ガラスのボックスがコンクリートの壁面から立ち上がる構成です。芝生の斜面と直線的な壁、ガラスの透明感が組み合わさり、ローアングルから建物を見上げて撮ると形状がはっきりします。広角レンズで余白を多めに取るとミニマルな印象になります。施設内も素敵だったのでぜひ行ってみてください。

2. 山鹿灯籠民芸館

51mm f/2.8

📷 FUJIFILM X-T5 | XF16-55mm F2.8 R LM WR II | 51mm | f/2.8 | 1/75s | ISO 1600

山鹿灯籠民芸館は、1925年築の旧安田銀行を改修した建物で、国登録有形文化財に指定されています。館内では、和紙と少量ののりだけで作られる山鹿灯籠を間近で鑑賞でき、職人による製作実演やミニ灯籠作り体験も行われています。

金色の灯籠が連なって吊り下げられた展示は、内側から光が透ける構造になっています。51mmで絞りを開け、手前の一灯にピントを合わせると、奥の灯籠がなだらかにボケて並びが強調されます。室内は暗めのためISO1600まで上げました。

30mm f/2.8

📷 FUJIFILM X-T5 | XF16-55mm F2.8 R LM WR II | 30mm | f/2.8 | 1/150s | ISO 250

ガラスケースに収められた一基の灯籠を正面から撮影しました。和紙の透かし細工と、後方に飾られた建造物模型を背景に入れると、灯籠の立体感が分かります。ガラスへの映り込みを避けるため、レンズを面に対して少し角度をつけて構えました。

3. 鞠智城と岩隈山の切通しと不動岩

55mm f/6.4

📷 FUJIFILM X-T5 | XF16-55mm F2.8 R LM WR II | 55mm | f/6.4 | 1/400s | ISO 250

鞠智城(歴史公園)は、663年の白村江の戦いで敗れた大和朝廷が日本防衛のために築いた古代山城です。発掘調査の結果、7世紀後半から10世紀中旬までの約300年間存続したことが判明しています。園内には八角形鼓楼や米倉などの建物が復元されています。

写真は復元された八角形鼓楼です。背後の山並みと芝生のあいだに建物を配置し、55mmで圧縮効果を出しました。シンメトリーな建物なので、正面から水平を意識して構えると安定します。絞りはf/6.4まで絞り、木組みのディテールまで描写しています。

Processed with VSCO with c8 preset

岩隈山の切通しは岩盤を掘り割って造られた通路で、両側を切り立った岩壁に囲まれています。人が通るとスケール感が分かるため、人物を画面の一部に入れる構図も面白そうです。中央付近から撮影すると、岩壁のラインが奥へ向かって収束し、自然に視線を誘導できます。広角レンズを使うことで切通し特有の圧迫感を表現できました。

不動岩は山鹿市を代表する奇岩のひとつで、高さ数十メートルの岩峰が田園風景の中にそびえています。周辺には遊歩道や展望スポットが整備されており、近くから見上げると岩肌の迫力を感じられます。

写真は切通しから見上げた岩壁です。両側の岩が迫る構図になるため、16mmの広角端で空まで入れて高さを強調しました。晴天だったこともあり、岩肌の陰影がはっきり出ています。

なお、明治43年(1910)建設の芝居小屋・八千代座も訪れましたが、この日はイベント開催中で中に入れませんでした。国の重要文化財に指定され、平成の大修理を経て現役の芝居小屋として使われている建物です。次回はぜひリベンジしたいと思っています。

立ち寄りスポットとアクセス情報

35mm f/2.8

📷 FUJIFILM X-T5 | XF16-55mm F2.8 R LM WR II | 35mm | f/2.8 | 1/52s | ISO 250

撮影の合間に立ち寄ったのが「カフェmetro」です。木の温かみのある内装で、壁一面に「からすの文庫」と名付けられた本棚があり、たくさんの本が並んでいました。落ち着いた雰囲気で、ひと休みに向いています。35mmでテーブルと本棚を一緒に収め、奥行きを残しました。

アクセス情報まとめ

  • エリア:熊本県山鹿市
  • :菊水IC →県道16号線経由 約10km・約15分/植木IC →国道3号線経由 約12km・約20分
  • 電車+バス:JR新玉名駅 →九州産交バス約50分 →山鹿バスセンター(市内に鉄道駅はなくバスが主要交通手段)

山鹿には温泉や豊前街道の町並みなど、今回回りきれなかった見どころも多くあります。安藤建築と古代史を組み合わせた撮影行先として、満足度の高い一日でした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました